欽ちゃん劇団ブログ

過去の書き込み

2013年1月分の書き込みです。

130112_1651住宅街に紛れ込む様にあるプレハブ2階建ての建物。
一見何かの工場か?と見受けられるその建物は、入口の磨り硝子の引き戸をガラガラと開けて5歩歩くと階段があり7段上がりクルリと踊場を反転してまた7段上がると2階が20畳位のフローリングの稽古場になっている、という古びたリハーサルルームの様だ。
その階段の真下のスペースが給湯室になっており、そこにある洗面台には人が2人同時に化粧直し出来る位の大きさの鏡が設置されている。
私はその鏡と対峙している。
するとその鏡に映っている私の左にうっすらと痩せたおじさんが、そして私とそのおじさんの間にうっすらと5歳位の女の子が映っているのに気付いた。
私は「まさかっ!」と思いパッと左手を見ると、そこには現実にも、うっすらとおじさん&女の子がいて、そして段々とその色がハッキリとしてきているのが分かった。
私はハッキリとしてきた箇所を何故か口に出して叫んだ。
「おかっぱ頭!」「スカート!」とか、おじさんの「眼鏡のフレームが黒と紫の二層構造!」とか。
直感で二人は幽霊だと分かった。
二人とも静かに微笑んでおり、怖い印象はなく初対面であるのに「再会した」感じがした。
私は「お〜、幽霊初めて見たよ。こんなに鮮明なんだね。へー。」と言って眺め回したが二人共嫌がる事無くそのままにこやかに佇んでいた。
そして私は2階に上がり、稽古していた共演者(男女10名程いた)に今、下で見た事を話した。
すると共演者の何人かが「私も見た。」という様な事を言ってきた。
「ほー。」と思ってフッと稽古場の角を見ると、例の二人が立っていた。
それも全く嫌な感じはしなかった。
しなかったどころか「一緒に遊ぼうぜ。」ぐらい思った。